2008年4月6日日曜日

1期生の田淵さんのHPを見て①

拡大内視鏡について調べることがあり、Googleで検索すると1期生の田淵さんのHPが目にとまりました。  http://www2u.biglobe.ne.jp/~a000/



HPにはご自身が医師になる課程で体験された病気の経験から導き出された医師のあるべき姿や世界で今おこっていることなどが書かれており、知的好奇心が刺激されました。
何回かに分けて感想を述べていきたいと思います。



医師の原点について田淵さんは以下のように記載されています。病気を体験した医師ほど患者さんの立場にたって考えられる医師はいないと思いますし、仕事に対する思い入れも人一倍であることが多いように思います。また、思い入れが強い分、少々の困難があってもそれを乗り越えることができるように思います。私自身は、大病を患ったことはありませんが、父親の大病が自分の現在の専門分野になっており、多少田淵さんの生き方に似ているように思います。自分の原点を見直すいい機会を与えてくれたと思います。



大学のとき、私自身が難病を患い、特定疾患患者となって、病気の怖さ・切なさを嫌というほど味わい、病気を治す、患者を治すという医師の使命の大切さを、心の底から実感した。だから、自らの専門を決めるとき、迷いは一切なく、自分の病気を専門とした。



下記の文章にも共感を覚えます。私が専門にしている肝臓癌も20年前には5年生存を目標にしていましたが、今は10年生存が目標となり、さらには発癌予防も可能になってきています。ただ、ここまで来るまでには多くの患者さんの死がありましたし、いまだに不条理な死を迎えないと行けない患者さんがいることも事実です。少しでもいい医療を提供できるよう日々切磋琢磨することが医師の使命であり、その積み重ねが気がついたら予後を改善していたことにつながると思います。



医師国家試験に合格して臨床に入ってみると、私の病状などとは比べものにならない、悲惨な患者さんが多数いた。治らない病気も数多く、効果的な治療法がなく、死んでいく人々の山であった。治療法があって克服された病気と、そうでなく克服されていない病気、その差は歴然としていた。川におぼれて死のふちへと流されていく人々を救うには、方法があれば、どんなに費用がかかろうとも、救うというのが、24年前の常識であった。「人の命は地球より重い」当時の閣僚の言葉である。



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